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第二章
~応援することが好きです。~ |
その一瞬の虜になる。 |
角 |
「大学の応援部で頑張ってたら得るものっていうのも大きいでしょうね。」 |
井上 |
「そうですね。応援している時の一体感は、心に響くものがありました。高校の時も同じ感動を覚えましたが、大学の応援ともなると、スケールが違います。
そして、応援部の主将となり・・・。
一万人の観客が一緒のことを考えている瞬間が厳しい練習も報われる・・・そんな感動が、達成感に繋がっていき、人を応援することで自分を成長させてくれる。そうやって自分が変わっていくことがすごく楽しいです。
また、応援部では、“ひょうたん精神”というものがあり、要は、しめるとこはしめる、ということですが、メリハリが大事だということを学びました。
練習がどんなに厳しくても、その分感動も大きいですよね。
先程も言いましたが、 一万人以上の観衆の中で、競技をしている人がいて、応援している人がいて、本当にみんなの心がひとつになる瞬間があるんです。
僕は、その一瞬の虜になりました。
歌っているときなんか、みんなのモチベーションがあがっているんですよ。」 |
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人と人を繋ぐ |
角 |
「うーん。わかるっ!!
そこで・・・勝敗の結果についてはどうですか?」 |
井上 |
「 “負けたら応援の力不足、勝てば選手の力”。
やはり負けては満足できません。
応援で勝たせるにはどうすれば良いかいつも考えてます。
僕の中では、そのあたりが影響し、広告代理店への就職と繋がっていると思うんですけどね。」 |
角 |
「それで広告代理店を志望したんですね。 |
井上 |
「クライアントを応援するということが、自分のハートを最大限に活かせる場所じゃないかと思いました。
その世界で自分がどれくらい成長し、世間に影響を与えられる人間になりたいです。」 |
角 |
「応援するってどういうことですか?」 |
井上 |
「人と人をつなぐ手助けでしょうか。
選手が一生懸命な気持ちを観客に伝える、そして観客の気持ちを選手に伝えるのも僕らの仕事です。縁の下の力持ちですね・・・」 |
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夢、志 |
角 |
「 “人と人を繋ぐ” その言葉は、SAGA藩のキーワードです!
それでは、最後にあなたにとって“夢”、“志”について聞かせてください。」
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井上 |
「夢は覚める・・・だから夢は持ちたくないんです。
志は、それを持ってすればいつかはつかめるような気がします。
最後まで自分と勝負をしていたい。どこにいても自分には負けたくないです。
父の影響でしょうか・・・。
人と比べるとか、人のことをどうこう言うのではなく、いかにして自分に勝つか、甘えないか、人のためにやれるか、自分で自分の限界ラインをつくらない、そうですね、いつまでも限界に挑戦する自分でありたいと思います。」 |
角 |
「僕にとってちょうど13年前・・・
学生から社会人になる・・・まさにその前日のことを思い出しました。
そのとき、大学の卒業式のときにもらったCDの中の“応援歌”を聴きながら、自分を奮い立たせた僕がいましたね。」 |