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第一章
~佐賀の「空気」~ |
心のルーツ |
小柳 |
ありささんにとっての佐賀とは? |
むとう |
わたしにとって佐賀は、「心のルーツ」です。
家族とか、友達とかがたくさんいて、帰れる場所であり、安心できる場所。 同じ九州でも、福岡とは違う佐賀の独特の「空気」が大好き。
とっても澄き通っている気がする。透明色。
そんなこと感じません? |
小柳 |
確かに澄んでますね。澄んでいるって、いろんな意味がありそうですね。 |
むとう |
それと「言葉」。 |
小柳 |
言葉? |
むとう |
佐賀弁だと、微妙なニュアンスも隅から隅まで表現できる。
私の佐賀弁には、沖縄の言葉が混じってるけど(笑)
でも、やっぱり、基本は佐賀弁です。東京にいる時も友達とは普通に佐賀弁で喋ります。
その方が逆に興味持ってくれたりもします。 |
旅立ち |
小柳 |
高校まで佐賀にいて、そしてアメリカに留学されてらっしゃいますが・・・。 |
むとう |
高校生卒業間近に、 人と違う人生を歩んでみたい、早く世界を見て
自分の視野を広げたい!って思ってました。 |
小柳 |
留学当時大変だったんでしょうね。 |
むとう |
最初は、ほとんど英語を話せなかったし、たくさん失敗しました(笑)。
でもその失敗のおかげで、成長できた自分がいたので、結果オーライです。 |
小柳 |
どのような勉強をされたんですか。 |
むとう |
最初はシアトルの短大で経済学や心理学を勉強しました。
そして、英語の発音が上手になりたいと思い、ボイスレッスンを受け始めました。そこで、ジャズボーカリストの先生にバークリーという大学があるので受けてみないかってすすめられたんです。
最初はそこが音楽だけの大学とは知らなかったんですよ。(笑)
で、ミュージックプロダクション&音響の専攻で、楽器はボイスを習いました。 |
きっかけ |
小柳 |
歌手を目指すようになったのは? |
むとう |
バークリーの卒業間近に、自分でリサイタルをやったんだけど、そこで 日本語の歌を歌ったのがきっかけですね。
「伊万里」というタイトルの曲なんですけど、日本語がわからないアメリカ人がわたしの曲を聴いて泣いてたんです。
「自分のホームタウンを思い出したんだ。」って。 |
小柳 |
魅力?・・・ですよね。 |
むとう |
そう。
「音楽には、人種、言葉の壁を越えて感動を届けるパワーがあるんだな~。」
と気付いて、その時に、歌を唄う宿命(!?)みたいなものを感じました。 |